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【ネタバレあり】『泣きたい私は猫をかぶる』の感想とレビュー【評価:★★★☆☆】

2021年3月13日

泣きたい私は猫をかぶる
泣きたい私は猫をかぶる

© 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会

評価:3

読者さん
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NETFLIXのオリジナルアニメ映画「泣きたい私は猫をかぶる」

元々東宝の配給で上映される予定でしたが、コロナの拡大により全国同時上映が困難と判断され、NETFLIXとの独占契約の元、全世界に配信されることになったちょっと珍しい作品です

本記事ではそんな「泣きたい私は猫をかぶる」のあらすじと感想をネタバレありで綴っていきたいと思います

すでに見た人・ネタバレOKの人は最後までお付き合いいただけると幸いです

それでは、さっそく始めていきますね

泣きたい私は猫をかぶるのあらすじ

主人公はいつも明るく陽気な中学2年生の笹木美代(ささきみよ)。予測不能な行動が多いことからクラスメイトに「ムゲ(無限大謎人間)」と呼ばれている、ちょっと変わった女の子です

しかし、複雑な家庭環境による悩みを抱えており、自分の感情を抑えて元気に振る舞うこともある、内向的な一面も持っています

そんなムゲですが、ある夏祭りの夜に出会った猫の店主に「かぶると猫になるお面」を渡されて以来、大好きなクラスメイト・日之出賢人(ひのでけんと)の家に通うのでした

普段は日之出への熱烈なアタックを交わされるムゲですが、猫の時は近づくことができる

猫でいれば、家庭環境による悩みもなくなるし、日之出にも可愛がってもらえる

そんな猫の身体に心地よさを覚えたムゲの前に再び「お面屋の猫店主」が現れ、ムゲの顔をお面にし、猫として生きるように迫られます

しかし、「人間として苦悩しつつも生きていきたい」と思い返したムゲは自分の顔を取り戻すために猫の姿でお面屋を猛追

日之出や他の猫たちの力も借りて、お面屋から無事に自分の顔を取り戻すことに成功します

泣きたい私は猫をかぶるのキャスト・スタッフ

キャスト

ムゲ/笹木美代・猫/太郎:志田未来
日之出賢人:花江夏樹
深瀬頼子:寿美菜子
伊佐美正道:小野賢章
きなこ:喜多村英梨
店主:山寺宏一

出典:animate Times

クレジットを見て「ムゲ役志田未来??」と驚いた記憶があります

ただ、周りを固めていた声優が誰も折り紙付きの実力者なだけあって、全く気にならなかったですね

個人的には素晴らしいキャスティングだったと思います

スタッフ

監督:佐藤順一、柴山智隆
脚本:岡田磨里
制作:スタジオコロリド
企画:ツインエンジン
配給:東宝映像事業部

出典:animate Times

制作会社は「ペンギン・ハイウェイ」や「台風のノルダ」を手掛けたスタジオコロリド

マックのCMやパズドラのCMなども制作しているので「あ、この作画見たことある」と思った人、多いんじゃないでしょうか

そして、脚本は「あの花」や「ここさけ」を手掛けた岡田磨里さんが担当しています

運営者は岡田磨里さんが監督を務めた「さよならの朝に約束の花を飾ろう」が大好きでして、さよ朝を鑑賞して以来ファンになりました

泣きたい私は猫をかぶるの感想

閉塞感を抱くムゲと日之出

  • ムゲ:再婚した父親、勝手に飛び出した母親に愚痴をこぼしたいけど、言ったところで現状は変わらない
  • 日之出:陶芸工房を継ぎたいけど将来性がない。母親は頭の良い高校に行ってほしいと思っている

本作を見ているとやはりムゲと日之出の閉塞感が目立ちます

性格は反対のように見えるけど、「言いたいことが言えない」という同じ悩みを抱えている男女です

これって捉えようによっては現代の私たちに対する警鐘であるともいえるんですよね

現代はSNSが普及して誰もが自分の言いたいことが言える場が整っているにも関わらず、どこか周りの様子をうかがっていたり、「いいね!」稼ぎのために思ってもないようなことを言ったり...

まさに実社会の写し鏡だなぁと見ていて感じましたね

満たされない愛情

父親とその再婚相手、そしてムゲの3人で暮らすようになってからムゲは「自分には居場所がない」と感じるようになります

そんなムゲは猫になって日之出に会いに行くことによって、新しい自分の居場所を見つけます

でも、猫としてかりそめの居場所を見つけても、本当に愛されたいのは人間としてのムゲです

その愛されたい欲が爆発して、手紙のシーンになるわけですね

泣きたい私は猫をかぶる

© 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会

このシーン、見ていてとてもつらかったです

何せどこにも居場所がないと感じていたムゲの最後の拠り所である日之出に拒絶されてしまったわけですから

その後、人間としてのムゲに存在価値を見出せなくなったムゲは完全に猫になります

そして、意外にも多くの人に愛されていることに気づき、人間に戻りたいと思うようになるわけです

理解不能なムゲの両親

本作の中心はあくまでムゲと日之出のラブストーリーにあるので、他の設定が多少雑なのは大目に見るとしても元母親、ひどすぎませんか

ムゲのことを心配しているのは伝わるし、一時的な感情で家を出て後悔しているということもわかります

しかし、ムゲが小学生の時に家を飛び出して、中学2年の時に「戻ろうと思っていた」って遅すぎやろ!

後、父親も理解できないです

私の記憶が正しければ、そもそもムゲの両親って離婚してないという認識で大丈夫ですかね

なのに再婚できるんですか?飛び出していった=離婚ってことですか?もうわけわかん。

-青春